うちの子、漢字がなかなか覚えられなくて・・・(>_<;)とお困りの親御さんはいらっしゃいませんか?
だからといって、何度も書き取り練習をするのは逆効果なんです!
なぜなら、ゲシュタルト崩壊を起こすから。
ゲシュタルト崩壊というのは、人間の知覚の現象のひとつで全体性をもったまとまりある構造が、バラバラになってそれぞれのパーツでしか認識できなくなることです。
私は、今年4月に引っ越したのですが住所に「園」が含まれています。
市役所で3人分の子供の医療証をもらうために、何度も書いていたら・・・
すみません、さっき書いたもの見せてもらえませんか?
そう、何度も書いたせいでゲシュタルト崩壊を起こして、どんな部分で構成されていたかはわかるけど、全体としてどんな字だったのかまとまりがわからくなってしまったのです。
学校の宿題では「手が覚えるまで何度もかきましょう」というのが漢字練習の基本ですが、これをしても覚えられません。
というか、ただのマス埋め作業に過ぎず、ストレスになります。
我が家では小2の長女Sunは入学以来宿題の漢字練習は「一度だけしか書かせない」という方針でいます。
担任の先生にもこのことを説明し、了承を得ています。
それの成果はこの通りです。
こんな風に、完璧に
クリアできてしまっています!
このストレスの少ない漢字の覚え方を紹介していきます(*^▽^*)
目次
漢字の覚え方7つのステップ
1:全体をよく見て形を覚える
お手本に使うのは、A4の半分に一文字くらいの大きなもの。
漢字ドリルにあるような小さいものでは、細部を記憶しづらいからです。
そんな大きなお手本はありませんから、書いてあげましょう。
我が家ではホワイトボードを使っています。
私はここに覚える漢字を大きく書いていきます。
冒頭の漢字テストで1問ミスのあった「汽車」の「汽」の字を書きました。
い~ち、に~、さ~ん、し~、ご~、ろ~く、し~ち!
子供はお手本の全体をジーッと見つめて形を覚えます。
このときに子供には声を出させず、「見る」ことのみに集中するようにします。
これより例に挙げる漢字は「鬱」という字にしましょう。
子供にはこんな難しい字は書かせませんが、大人でも難しい漢字を一度でかけることを分かっていただけるためです。
よ~く、見つけて全体を把握してみてください。
2:目を閉じて頭のなかで再現
覚えるということは、思い出すこと。
初めて習う字の場合、どこか思い出せないパーツがあって全体がぼんやりと見えるような状態になります。
3:再現できない不確かな部分を確認
目を閉じて、漢字を頭の中で再現してみた時に
「ぼんやりしている部分」「書けない部分」はどこであるかを確認します。
4:再現できなかった部分だけを意識して見る
3で目を閉じて頭の中で書けなかった部分だけに集中して、そこだけを見ます。
5:4で意識した部分のみ拡大再現
再度目を閉じます。
4までで意識して見ていた部分だけを大きく再現してみます。
6:細部も気を付けて確認し再現可能にする
再度、目を開けてお手本を確認します。どんな書き順で、どんなパーツでできあがっているのか確認します。
例の「鬱」ですと。「缶」が「林」に挟まれていて、その下に「わかんむり」がくる。箱のなかにコメ印「※」がきて、カタカナのヒ、そして流れ星のシッポだな・・・という感じで、自分のイメージしやすいように言語化します。
7:目を閉じて全体を再現する
目を閉じて、全体を再現してみます。
はっきりと頭のなかで書けたら、もう書かなくても完璧です!
念のために、書いてみます。
ね、書けましたでしょ?
書けば覚えるは勘違い
この暗記法は「イメージフィックス法」といって、我が長女Sunが取り組んでいる思考力養成の「どんぐり倶楽部」の糸山泰造さんが考えられたものです。
糸山さんは学校の宿題のあり方に警鐘を鳴らしています。
宿題では必ずと言っていいほど、漢字練習が課されます。文房具店でも「84マス」とか「100マス」とか漢字練習用のノートがたくさん売られていますね。
私もかつての教員時代は、当たり前のように子供たちに漢字練習させていましたから(;’∀’)
しかし、覚えること=思い出すことですから、そんなに手が痛くなるほど書く必要なんてなかったんです。
書く時に、頭のなかでその漢字を何度も思い出すことによって「覚えた」のです。
ですから、よく偏とつくりをバラバラにかいてマスだけ埋めるようなやり方をしていては頭のなかで「思い出す」ことをしていないので、全く無駄な「マス埋め作業」となり下がってしまう、ということです。
紙と鉛筆の無駄だけならまだしも、ストレスがかかることが一番の問題です。もっと自由にクリエイティブに遊んでいた方がよっぽど有益な時間となったはずです。
なので、何度も書く漢字練習は不要なのです。
最初から意識して、頭のなかで漢字が書ける練習をすれば、何倍も簡単に、ストレスなく覚えられるのです。
Sun(小2)の宿題は漢字練習ドリルがだされますので、そのページにある漢字を1回ずつ書くように調整して、提出しています。
書いた時に間違えて覚えているものを見つけたら、ホワイトボードで上記7ステップを確認しています。
これだけで、漢字テストはほぼクリアできます!!
まとめ
我が長女Sunは本が好きで、活字に慣れていること言うこともあり漢字が「好き」です。
ですが、お子さんのなかには「好きになれない」という子も多いと思います。
その場合は小4になるまでは無理に書かせないこと、と糸山さんもおっしゃっています。
ただし、「読み」に関してはどんどん進めていくことで漢字への抵抗感をなくすことが大事です。
スラスラ読めることが大事なのではなく、「すぐに意味がわかること」を大事にすること、意味は話の流れのなかで理解するのが、もっとも自然で簡単です。
糸山さんは、各学年で習う年間配当漢字を一つの物語に全て織り込んだ副読本をつくり公開されています。
これを利用すれば、1学年分を一日で習得することも可能になります!(^^)!
基本的には漢字の「読み・意味の確認」に使いますが、確認テストとしても、読み聞かせや音読にも使えます。
学年にこだわらずに使えば、音読の練習を兼ねて4年生くらいで全学年分の漢字をむりなく習得できてしまいますよ~☆
漢字読本:早い子は1日でマスターできますが、ゆっくり進めてください。
無理なく、無駄なく効果的な学習方法で、子供たちの学力を伸ばしていきたいですね!
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