子供の嘘の理由と対処法

 最近世間を賑わしている、吉本興業の闇営業問題。ここまで問題が大きくなったのも、宮迫博之さんや田村亮さんが「ギャラはもらっていない」という自己保身のための「嘘」が最初ですね。
 
 子供も嘘を言うことがあります。去年幼稚園のお友達のママさんから「息子Kくん(4才)の嘘に困っている」という相談をされました。

ママさんが言うには、
「幼稚園で飼ってるうさぎさんのお世話したの」(幼稚園では動物は飼ってない)とか「ぼくの弟」(彼は一人っ子)とかありえない話ばっかりする。
ママさんはそのたびに「それって嘘でしょう。嘘ばっかり話してるとお友達いなくなっちゃうよ?」の繰り返しだと、困っていました。

親としては、こんな可愛い嘘のうちはいいけど、それがクセになって嘘を平気で言うような大人になったらどうしよう?!

宮迫さんみたいな窮地に陥ったら心配!ってなりますよね。

子供の嘘の理由と対策をまとめてみました。

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子供の嘘の理由

子供の嘘にも2種類あります。
「ファンタジー」という嘘話と、自己保身のための嘘話です。

5才までの子供は「神様に近い存在」といわれることもあり、ファンタジーの世界に生きています。
子供達のもつこのファンタジーの世界を尊重することが、情緒の安定につながります。

反対に宮迫さんのような自己保身のための嘘もあり、これは使うことはどういう結果を生むのか、示してあげる必要があると考えます。

子供が嘘を言った場合この、どちらの種類の嘘なのかを見極めましょう。

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子供の嘘への対処法

ファンタジーだった場合

冒頭のママさんのKくん(4才の男の子)の場合は、ファンタジーの世界のお話になりますね。
 幼稚園にウサギさんがいたら楽しいだろうな~という気持ちから、実際にいたらどんなお世話をしようか、どんな風に一緒に遊んだら楽しいだろうか?という想像はどんどんふくらみます。

 
 そして子ども達には「常識」とか「現実にありえない」とかいう固定概念がまだ薄いので、その「実際にいたら楽しいだろうな」という世界で自分自身が入り込んで遊ぶことができるのです。

そんな空想の世界で遊んだことも子どもにとってはまぎれもない「真実」です。
このようなファンタジーの話には「マネで返す」ことが大事になります。

冒頭のママさんにも、Kくんの話すことが嘘話と分かっても、とにかく否定したりせずに「うさぎさんのお世話したのねぇ」「Kくんには弟がいるもんね」と、Kくんの話を受け止めてマネで返すようにお話しました。

 母親は子供にとって「ありのままを受け止めてくれる存在」であることが一番重要だからです。
 どんなことを話したとしても母親は受け止めてくれる…
母親への信頼感は「マネで返す」を日々繰り返していくことで育まれていきます。

 このように話した時に、Kくんママは「嘘はいけないもの」という認識があると感じました。「嘘つきは泥棒のはじまり」という言葉もありますから、そう感じることもごく普通のことです。
しかし、そもそも人は普通に嘘をつきます。「嘘も方便」ともいいますね。
本当のことを言うことだけが良いこととは限りません。
 相手のことを思いやると、現実をそのままいうことはふさわしくない場面だってたくさんあります。
 シビアな例ですが、お医者さんが重病を告知するかどうか悩むのも、本人が病気を告知されない方が生きる気力を保つ例もあるからです。

 
こんな話をKくんママにしたところ、「マネで返す」を実践してくれました。すると、その効果は絶大!

 それまで、嘘話を言われるたびに「嘘はダメ!」と否定してきたからか、どんなことにも反抗的になってしまっていたKくんでしたが、断然穏やかになってきたそうです。
 するとママ自身もどんどんKくんもの嘘話も「そうだったのね~♡」って大らかに聞けるようになり、気持ちも安定するという好循環が生まれていったとのことでした。

 トゲトゲしていた親子関係がまぁるくなったとの話を聞いて、嬉しくなりました☆

 子供の話をマネで返すだけで、難しいスキルは要りません。
是非お試しください(*^▽^*)

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自己保身の嘘の場合

 まず、子供にとって親は「圧倒的に強い存在である」ということを認識する必要があります。

 衣食住という生きていくために必要なすべては、親次第で絶たれてしまうかもしれない。親に怒られて放り出されたら、自分は生きていけないかもしれない・・・このような危機感を子どもたちは持って生きています。

 自分の命を守るために現実のストーリーを、自分の都合のいいように書き換えるのが「嘘」です。

 嘘を現実の出来事と組み合わせて、破綻のないように話せるということは知能的に優れていることの証拠でもあります。

 自己防衛のための嘘の場合、それが日常の些細なことであった場合はやるべきことを伝えるのみに留めます。

例えば、我が家の長女Sun(小2)にもたまにありますが学校から帰ってきておやつの前に「手を洗って下さい」というと「もう洗ったよ~」ということがあります。

 学校から疲れて帰ってきて一刻も早くエネルギー補給したい!ということからの嘘ですね。しかし、洗っていないことが明らかな場合は「洗ったんだね。はい、もう一度」と言って洗面所に促します。
長女は「バレタカ~(;・∀・)」という顔で洗面所に向かいます。

 このような小さな嘘にはやるべきことの指示で、「嘘」にはフォーカスせずに受け流す形がベストですが、つきつめていくと「命」に関わるような嘘の場合には、その嘘がどんな結果を生むのかということを子供に伝える必要があります。

 Sunが小学校1年生の時に、こんなことがありました。

Sun(小1)の嘘

長女Sun小学校入学したての頃のこと。
学校から昇降口通過のメールが配信されたのに、待てど暮らせど帰って来ない・・・ということがありました。

学校の決まりでも、ランドセルを置かずに友達の家に遊びに行ってはいけないことになっていたのですが、結局団地のお友達の家に行ってしまっていたのです。
その時にSunはこう言いました。

Sun
一度家に戻ってピンポンしたんだよ。でもお母さんいなかったんだよ。

私はMoonもOceanも昼寝をしていたのでずっと家にいたのに、です。

私はこの嘘を前にどうするか考えました。
この嘘はファンタジーの世界の話ではなく、自己防衛のために現実のストーリーの変更をしてきたわけです。
しかしカバンを置かずに友達の家に遊びに行ってしまった場合、帰宅の安全確認がとれません。それは突き詰めていけば「命」の問題にかかわります。
これについてはビシッと筋を通し、「許されない嘘」であることを示す必要性を感じました。

そこで私は剣道で例えるならば、「面!」を入れる時の相手に気迫をぶつけるがごとく

嘘は言いません!
必ずランドセルを置いてから出ないとお友達の家には行きません!

と一喝しました。

ここで注意したことは「あなたは嘘つき」のように人格まで否定しないこと、です。
親が「このまま嘘つきな大人に成長したら困る・・・」という不安という気分に駆られて、不用意に人格を否定してしまうと、子供の心には非常に大きな傷を残し、トラウマになってしまう可能性があるからです。

その場の気分で叱らないことは非常に大事ですが、親として喜怒哀楽の感情きちんと表すことは必須です。感情は人として、失ってはならないものであるからです。
ですから、「お母さんは怒っていること」「ランドセルを置いてからでかけること」の2点について一喝した、というわけです。

これ以降、Sunは決してカバンを置かずに友達の家に行くということはありませんでした。

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まとめ

子供の嘘について書いてみましたが、いかがでしたでしょうか。
以下にまとめてみました。

  • 3~7才くらいの年代の子は、現実とファンタジーの境界があいまい。
    ファンタジーのストーリーには丹念に「マネで返す

  • 自己防衛のための嘘(現実のストーリーの変更)については、「命」に関わる点であれば、いけないことのみを気迫をもって叱るが、人格否定しない

  • 日常のささいな嘘に目くじらを立てない。マネで返して、やるべきことを指示する。

以上、参考になれば幸いです(*^▽^*)



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