子供のお小遣いは何歳からどのくらい?自律を促す金銭教育を

先日小学生をもつお友達のママから、

小学生の子どものお小遣いってどうしてる?
小学生に上がる時に、お小遣いあげようかなって思ってたんだけど、必要なものは買ってあげてるし、本人もあまりピンときてないみたいだから、おこづかい始めるタイミング逃しちゃって・・・。

と聞かれました。

我が家の長女Sun(小2)は、小学校1年生の4月からお小遣い制度を始めて2年目です。
お金に触れ始めたのは年長さん(6才)の頃でした。

お小遣いを子ども自身が管理することは、金銭教育にもつながりますし、算数で「大きな数」の単元に入る時に、お金のイメージがあることは納得感が全然違います!
お小遣い制度を導入しないのはもったいない!と声を大にして言いたい私( `ー´)ノ

お金とは資本主義経済の中で生活と密着しており、切っても切れない関係があります。
ずっと親が傍にいて使い方をあれこれと指示するわけにもいきません。

 高校生まで自分でお金の管理をしないまま、いきなり大学生になって親元を離れて生活のすべてを一人でやりくりしなければいけなくなった際に、お金の価値観がつかめず、サラ金に手を出す学生もいたりします?
 我が子が、学生で生活のために借金をする・・・なんてことのないように、先を見据えた金銭教育が必要だと感じています。

 私が受けた「子育ち理論」にはそんな金銭教育についても生まれた時から自立までの理論がありました。

ということで、金銭教育としてのお金の与え方、お小遣い制度の始め方や運用の仕方などをご紹介します。

スポンサーリンク

年齢別お金の与え方

まずは、お金の種類を【金融(口座)】と【現金】に分類します。

0才~4才(年中さん)まで

金融(口座)
生まれると同時に、子ども名義で口座を作成する。
節目ごとにいただくお祝い(出産祝い、誕生日、七五三、入園祝いetc.)の一部を、その口座に入金していく。

現金
この年齢ではまだ扱いません。

5才(年長さん)くらい

金融(口座)
0~4才と同じ扱い。

現金
 駄菓子屋やお祭りの屋台、フリーマーケットなど、対面でコミュニケーションがとれる買い物場所で現金を使う体験を行い、「買い物基礎体力」をつけていく。

駄菓子屋:50~100円
祭りの屋台やフリーマーケット:500~1000円

じっくりと全体を見てから、自分で買うものを決断して、お店の人ととやりとりをしてお金を使う、という体験を積み重ねます。

6才~(小学1年生)

金融(口座)
お祝いやお年玉など、まとまったお金をいただいた時は一緒に入金しに行く。
自分の名前で通帳があり、そこにお金が貯まっていることを認識する。

現金
定額の小遣い制度を始める。(目安としては月に100~500円程度。我が家では10日ごとに100円で月に300円からスタート)
小遣い帳を準備し、記入の手伝いをしていく。(詳細は後述します)

9才半(中学年)~

金融(口座)
6才~と同じ扱い。

現金
定額の小遣い制度とは別に、「報酬型小遣い制度」を導入する。

 家庭内の「皿洗い」「洗濯物干し」「洗濯物たたみ」「お風呂掃除」「身の回りの掃除」など、家庭生活を維持していくために働くことは、家族の構成員の一人として当たり前のことであり、それに対価を支払ってしまうということは、「当たり前のことも、報酬がなければしない」という価値観になってしまうので、注意が必要です。
 「報酬型小遣い」はそれ以外のことで親の趣味のことを手伝ったら小遣いを渡す、など機会を作ります。

 ひと昔前でしたら「お父さんのタバコやお酒をおつかいで買ってくる」などですが、今は未成年は買えませんのでこの手は使えません。

 私の例ですと、祖父母がリンゴ園をやっており、毎年春休みは剪定して畑に散らばったリンゴの枝を集める、というアルバイトをさせてもらっていました。
一日やると3000円、などまとまったお金を手にできたので嬉しかった思い出があります。

 手元にあるお金より大きな額のものが欲しくなった時は「お父さんと交渉して下さい」と父親に振りましょう。
 振られたお父さんは、子どもに「なぜ今それを必要としているのか、お父さんを納得させるようなプレゼンテーションをしてごらん」と子どもに伝えましょう。

 日本人は欧米人に比べて、プレゼンのスキルが低いといわれています。
社会人になったら、企画の提案や商品の売り込みなど必要とされる機会は多いですが、それまでに、プレゼンする経験がないことが、能力が低いと言われる原因です。
 プレゼンの目的は「聴き手に行動してもらう」ことです。

この場面ですと、「欲しいものの価値を示して、お父さんを納得させて買うための援助をしてもらう」ことです。
 お父さんは子どものプレゼンを受けて、「全額援助」なのか「口座や手元の現金から何割かは出す」のか交渉して決定していくことになります。

 この経験は、必ずや社会人になった時に活きるでしょう。

スポンサーリンク

13才(中学生)~

金融(口座)
 これ以降、通帳・印鑑・キャッシュカードを本人に渡し、自由に使ってよいこととする。

平成29年度の政府の調査「青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、中学生の約6割がスマホを所持している、という結果になりました。

 スマホの利用については各家庭で方針が異なるとは思いますが(我が家では今のところ高校生から、と考えています)、中学生からスマホを持たせる場合は引き落とし口座はこの口座とする。
(家族契約の場合で、子どもだけ分けられない場合は利用料分を引き出して親に渡すことを条件として、契約する)

 親の口座から通信費が払われるとなると、利用料について無関心になり「やりたい放題」になる危険性がありますが、自分の口座から支払うとなると使い方について当事者意識が生まれます。

現金
 日本銀行が行ったアンケート子どものくらしとお金に関する調査2015年度のデータによると、中学生のお小遣いは1000円程度もらっている子が最も多く、平均値は2500円程度とのことでした。
 子どもによって遣い方も異なりますので、この辺りを参考にして話し合いをすることになります。

15才(高校生)~

アルバイトを行い、社会で働いて報酬を得る経験を積ませる。
バイト先は親と共に探し、学校へは「家の教育方針として、金銭教育や職業教育の一環としてアルバイトする経験が必要なために、子どもにはアルバイトさせます」と父親が伝えること。
 これは学校の許可を得るためではなく、報告として行う、ということがポイントです。

 日本の社会はまだまだ男社会ですから、母親が言うより父親が「親の指導監督の元に責任を持つのでやらせます」ということを伝えることで、学校側も受けざるを得ない、というところがあるようです。

 世界的にみても、日本のように子どもに現金を与える国はごくまれです。
アメリカなどでは、小さな子でも自分でお菓子を仕入れて、売ったり、ダンスをしたり音楽を披露してお金を稼ぐ、などの経験をしています。
 高校生にもなれば、将来自分がどう社会で生きていくのか、不安に思う子も出てきます。
そこで、アルバイト経験をしてお金を稼ぐこと、社会で働くことを経験することは、将来の仕事観にも影響を与えます。

 我が家でもまだ先の話ですが、高校生になったらぜひアルバイトさせようと考えています。

スポンサーリンク

我が家のお小遣い制度導入まで

 こうした自立までの長いスパンで金銭教育を考えて、Sunには年長さんの頃からお金に触れる機会を作りました。

Sun年長さん時代

 年長さんの夏(ちょうど6才の誕生日)頃から、近所の駄菓子屋さんに月に1回50円を持って出かけることを始めました。

 最初は10円、20円と言われてもお金のことがさっぱりわからないSunで戸惑いも大きいようでした。
50円しかもっていないのに、60円分のものをお店の人に渡して「50円までだったら、これとこれのどっちかにしようか」と優しいお店の人に手伝ってもらって、何とか買い物していました。

 NPOが運営するお店で消費税がかからないシステムだったことも、端数がでないのでSunにとってはありがたいことでした。

Sun小学生1年生時代~

いよいよ、お小遣い制度がスタートしました。
前述したとおり、我が家では月3回(1日、11日、21日)に100円ずつ、月額300円としました。
 それは算数で「大きな数」を学習することを見据えて、お小遣い帳に記入する機会を増やすこと、一気に300円を渡して無駄遣いを防ぐこと、の2点がありました。

ダイソーでおこづかい帳を選んで、雑誌の付録でもらったポーチをお財布代わりにしてスタート。

お小遣い開始当初のSunの記録はこんな感じでした↓

月/日うちわけはいったお金つかったお金のこりのお金
4/1おこづかい100 100
4/11おこづかい100 200
4/21おこづかい100 300
4/28おまつり1000 1300
 りんごあめ 3001000
 わたあめ 100900
 コインすくい 200700
 クリームソーダ 117583
5/8おこづかい100 683
 ガチャガチャ 300383
 ガチャガチャ 200183
5/11おこづかい100 283
5/13ガチャガチャ 20083
5/21おこづかい100 183
6/1おこづかい100 283
6/10ガチャガチャ 20083
6/11おこづかい100 183
6/21おこづかい100 283
 ガチャガチャ 20083
7/1おこづかい100 183
 おてつだい12 195
7/6スポンジカプセル 10887
7/11おこづかい100 187
7/11ネイル 10879
7/14おまつり1000 1079
 わたあめ 500579
7/17ガチャガチャ 200379
 バスボール 28693
7/21おこづかい100 193
8/3おこづかい100 293
8/11おこづかい100 393

お小遣い制度開始当初は、どう扱ってよいものか・・・ということでとりあえず貯めていたSun。
4/28に近所の神社で祭礼があり、特別ボーナス1000円を支給して買い物する楽しさに目覚めました。

そして5月になると「ガチャガチャ」にハマり始めます。
おこづかいが入るたびに、ガチャガチャで使い切ってるのがわかりますね(;’∀’)

お金を扱い始めた当初は、おこづかいの日のたびに一緒におこづかい帳を記入。
数字と実際に手元にあるお金を数えました。
でも5円玉=1円玉×5枚、10円玉×10枚=100円というのは、なかなか納得がいかない様子でした。

「200円のガチャガチャやりたけど、500円玉しかない・・・」と困り顔をしたSun。

200円<500円であること、500円玉=100円玉×5枚であることも、経験しなければ分からないものなんだなぁと気づかされました。

バスボールを買ってから、購買意欲が一通りおちついたのか8月からは貯めモードに入りました。
10月半ばには現金が1000円を超えました。

「ママが持っているような紙のお金にして!」と言った申し出から100円玉10枚と1000円札を交換しすると誇らしげな表情になったSun。

1月に祖父母から5000円のお年玉をもらった際に、口座に預けることも提案しました。
しかし、「これは手元において、おこづかいにしたい」ということで現金扱いすることに決まりました。

これまで、買い物に連れて行くとこれまで「あれ買って~」ということもありましたが、手元にはもう6000円以上ありますので、大抵のものは買えます。

そんな風なおねだりの一声が出た時は「お小遣いで買えるね!」が私の決めゼリフ!
すると、「やっぱりいらない」となります。

Sun曰く
「本当にどうしても欲しい!ていうものがあるまでお金は貯めておく。ガチャガチャとかはもうしない。そのときは欲しい!って思うけど、あとから後悔するもん。」

正直、最初ガチャガチャをやっているときは「くだらないことに遣って・・・」という気持ちもありましたが、Sunにとっては必要な経験だったわけです。

 おこづかいを得て、自分で自由になるお金ができると、自分で自分を律することができていくのだな、と感じました。

お金とは子どもにとって、扱いが難しいものの一つではありますが、お金と上手に付き合える子になることを願って、お小遣いを金銭教育のひとつとしています。
参考になれば幸いです。



スポンサーリンク



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です